薬指~未来への誓い~

そんな中、出会ったのが智哉だったんだ。


私が、流産してから6ヶ月後から、少しでも気分転換になれば…と始めたスポーツジム通い。


昔から運動は好きだし、汗を流して走っているときは全てを忘れて走り込める時間。



自分の中の暗雲が汗と一緒に消えてく気がして、夢中で通った。




私が1時間のランをして息をきらし汗だくでマシーンから降りたら、私の横で走っていた人が息をきらしながら降りてきて話しかけられた。


『ハァッ…ハァッ…あんた、すごいね』

『……!?』


“なんだコイツ…”

これが智哉の第一印象。。




『怖ぁ~い顔して黙々とよくも1時間も走れるね』

『悪い…??』

『いや、全然悪くないけど、疲れたぁ~』

『はっ!?』

『男の俺が、隣で走ってる女の子より先にバテて下りた
…なんて、カッコ悪いじゃん??』


ハニカミながらそう言う智哉が可笑しくて、私がクスッと笑ったら…


『笑えるんじゃん。怖い顔して走ってる時より、こっちの方が可愛いよ??』


なんて、サラッと言うから照れちゃったよ…。。。
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