薬指~未来への誓い~
毎日のそんな想いに心が押しつぶされそうで…

だから毎日走ってるんだ。



『ゴメンね??』

『謝んなくていいよ』

『ほら、走ってるとさ、自分の鼓動と切れてくる息を感じるだけで他は何も考えないじゃない?』



智哉になに話てんだ私。でもなんでだろ…、止まらない。


『余計な事考えたくない時に走ってるとスッキリするんだよね。ほら、笑うのがツラい時ってあるじゃん??走りながら笑ってたらかなり怪しいでしょう??だから、好きなんだ。走るの…』


智哉は黙って私の事を見つめて聞いていた。
智哉の瞳を見た時にやっと我にかえれて

『──って!!なに話してんだろね、ゴメン!!今のナシっ!!ナシねっ!!!』



慌てて弁解してたら、ニコッと笑って『そっか♪』とだけ言い、自販機の方に歩いて行っちゃった。


そりゃあ…いきなりこんな訳分かんない事をペラペラ話出したら、ひくよね~。
ハァ…、
自己嫌悪…。。



ガックリと肩を落としていたら…


『─!!冷たっ!!』

頬にペットボトルをつけられた。

『飲むっしょ??』

『あ…ありがとう』

去っていったと思ってた智哉は優しく微笑んでいた。


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