薬指~未来への誓い~
由樹とは、私と出会う以前に真吾が就職したばかりの頃に付き合っていた女性。
由樹の浮気で別れたが、真吾と復縁したいと言ってきて…
その由樹の意志を真吾は断ったものの、私と付き合いだしてからも何度となく連絡をしてきていた。
そのうちの何度かの由樹からの連絡を知り、私のヤキモチで真吾とケンカした事もある。
その度に、“俺を信じろ”と、まっすぐな瞳で見つめる真吾の愛情に私は、誰よりも愛を伝えてくれる真吾を信じて付き合っていた。
――なんて、きれいごとで……
本当は私が…私の心が真吾と離れたくなかった。。
不安を吐き出すように真吾とケンカしていたんだ。
けどね、そんな中由樹さんからの連絡もプツリとなくなり真吾と私の付き合いは平穏を保ってゆけた。
だからもちろん…、
結婚式の招待状を出していないどころか…、結婚する事すら伝えてなんかいなかったのに…。
『なんで…!?!?』
なんでここにいるんだ?…と、私も真吾も驚きを隠せない。