薬指~未来への誓い~
私は、みっともないくらいに過去を引きずって、みっともないくらいに前を向いてない。



由樹の妊娠の真相だって、真吾じゃなかった…。



なのに、なんでそんなに私をかばってくれてるのか…理解不能だよ??



一年間の浮気…。


真吾だって、逃げ出したくなった時だってあったでしょう?


『俺が、倖知のしてる事を追求する資格なんてないもん』


『資格…??』


『自惚れてもいいなら、指輪をはめた時のまま平凡に時間が過ぎてたら、倖知は浮気なんてしてないだろう?けど、平凡に時間は過ぎてない…』




指輪をはめた時…

幸せだった。


あの時の心は…


私自身、まだ

覚えてる…。。


私、覚えてる!!!




『真吾が…今の私といるのは…自分への罪悪感からくる義務感??』


もし…そうなら……



『アホか!!!!』


『だって!!普通は浮気してる奴となんか一緒にいたくないでしょ!!!』


『いたくなかったら、いねぇよ!!』


『私が他の人に抱かれてても!?!?!?』



………最低だ、私。


『ケンカ、売ってんの?』

『浮気してるなら、有り得ない話じゃないじゃん!!!』
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