薬指~未来への誓い~
『鼻血、付けないでね(笑)』


『ハイハイ…』




色気のない会話。


でも、顔がにやける…。


幸せだと…思ってしまう。





『ねぇ…真吾??』

『なに??』

『私の事好き??』

『当たり前だろ~』
『“当たり前”じゃなくて~、好き??って聞いてるんだけど…な』

『…愛してるよ』




私の額に真吾の吐息が触れる。




『俺と、ずっと一緒にいてください…』

『は??』

『2度目のプロポーズの…つもりなんだけど…』

『……』



涙が出ちゃうよ…。



けど、一緒にいてくれますか??と聞かなくちゃいけないのは…私。


今まで、真吾の心を傷だらけにさせた逃げてた私…。





『私と…

ブッ!!!!』



真剣に真吾の顔見て話そうと思ったのに~~~


まだティッシュの鼻栓付いてるし!!!!!




『こんな時くらい外してよね!!ばか!!!!』

『あ、ごめん。忘れてた~』




ちっとも、話が前に進まない……(泣)



でも、
私たちは一緒に笑ってる…




この今が、愛おしく感じる…。



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