薬指~未来への誓い~
『倖知さんの妊娠が…羨ましくて…』



真吾に復縁を持ちかけても真吾からは吉報はない。



諦めたい…
そう思ってた中、毅から知った私の妊娠がきっかけの真吾の結婚。



由樹が、自分の心に傷つけて言った嘘は拍車をかけ、望んでも望んでも手に入れる事が出来なかったモノを
私が持った事が疎ましくて…





『壊したい…』




そう思った…と。




だから…
私たちの結婚式へ来た。




“壊したかった”



これが、全てなのだろう…。




毅は由樹の全てを知った上で、由樹に告白をした。


“由樹が何をしても真吾は二度と帰っては来ない”



そう、毅から悟られた由樹は私たちのところへ謝罪しに来たのだ。




その行為が…


更なる悲劇に繋がった…。




『あんなはずじゃなかったの…。私…謝りたくて…本当に、謝りたくて…』



ごめんなさい

と、大粒の涙を落としつつ幾度も謝る由樹…。





そんな由樹に憤りを感じないワケじゃない。



由樹の行った悪連鎖に巻き込まれた…と思ってしまう。




けど、責めれない…。



由樹に罵倒を浴びせ、責めれない…。
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