薬指~未来への誓い~
『じゃあ、勝手にまだヒロイン気取ってなよ。私は先に降ろさせてもらうわ』
ひどいな、私。
私は、ずっと伸ばしていてくれた真吾の手に
やっと届いた気がした…。
その手のひらはとても温かくて…。
だから……
『由樹さんなんか、もう関係ないのよ。
私たちへの謝罪の気持ちから1人でいる事で、自己満足できるならそうしてれば??
私たちのせいにされても迷惑なだけなんだけど』
もう大丈夫だよ…って、
優しい言葉をかけてあげれたら…
良いのにね。
うまく出来ないや。
だからまた、由樹に罵倒を浴びせて傷つけちゃってるのかな…私。
ハァァ…。
心の中でため息ひとつ。
『…ごめんなさい』
ほら…由樹にまた謝られちゃった。
ダメじゃん、私。
『だぁっからぁ~!!あ゛ぁ゛っ、もうっ!!!』
頭ん中ゴチャゴチャになってきて意味わかんないっ!!!
深く考えるなんて、私にゃ無理っ!!!
考える事、
放棄します!!!