薬指~未来への誓い~

真吾はスタスタと私の前に立つ。



『…居てくれて、良かったぁ~…』


安堵のため息まじりにそう言って、力が抜けたように抱きついてきた。




『はぁっ??意味分かんないんだけど??』




なによ!?!?

なんなのよ!?!?



『1人で行ってさ、
また倖知が嫌な想いしてさ、

家出とかしてんじゃねぇかとかさ、
俺ずっと心配でさ、

仕事も手につかねぇしさ……』




さ さ さ さ

うるさい。



『そうなんだ』


『冷てぇっ』



そんな事言われたって!!!!!!


なんて答えろってのよ!!!!!!




『おかえりなさい』


これで、よい???



『……焦げ臭い』


『ああああああああああああああああああああっ!!!!!!』



勢いよい真吾を突き飛ばしてオーブンを開けたら……



『せっかくのハンバーグがぁ~……』



見事にまる焦げ(泣)



『真吾のせいなんだからね!!!!』





私のハンバーグぅ~~。。




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