薬指~未来への誓い~
口をすすぎ、顔を上げる。


鏡に映った自分と目が合って…


鏡の中の瞳の奥でハッと気付く…。。




―――私…


知ってる………



この“感じ”。。



『――…。。。』





吐き気より、“まさか”という…期待なのか、不安なのか、自分自身良くは分からない入り混じった感覚で投げ捨てた携帯を取りに戻った。



彩とつながっていた電話は切れていて、メールがはいっていた。



“大丈夫!?今日真吾くん遅いの??私が仕事帰りに寄ろうか??なんかあったらいつでも言ってね!!!”


…と。。





まだ震える手で返信メールをうつ。




“いきなり心配かけてゴメン。
迷惑ついでに今日、お願いがあるんだけど…。妊娠検査薬買ってきて、お願い。”


彩からすぐにまた返信が来た。


“了解”





確信なんてないし、ただの胃腸風邪なのかもしれない…


けど、覚えてるの…。。


“感覚”で…。




私の中の…本能の感覚。。。



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