薬指~未来への誓い~
『いきなり学校飛び出しちゃったり、
葬儀場で話かけてきたり、
家族になるなんて言ったり、
毎晩電話してきたり……そんなの倖知くらいだよ??』
……私が彩にしたムチャクチャな事だらけだぁ。。
『…ごめん』
『なんで謝るのよ!(笑)私は、そんな倖知がうらやましいんだよ』
私がうらやましい…??彩が??なにが??どこが??
私は、彩にいつも助けてもらってばかりで何もしてないじゃんか…。
『不器用だけど素直で、自分が“こうっ!!”って思ったら誰が止めてもすぐ走っててさ。
私は……嬉しかったし、倖知にいっぱい助けてもらってたよ??』
『………』
『だからもうちょっとは自分に自信持ちなさいっ!!』
『………』
『ほら、返事!!』
『…ハイ』
やっと出た言葉が『ハイ』の二文字。
彩の熱弁に圧倒されたというか…
彩の言葉に照れて何も言えなかったというか……。。
『彩、ありがと』
彩…??彩は私に助けてもらったって言ってくれたけど、
やっぱり私には彩に助けてもらってばっかだよ…。
だってさ、ほら…今だってそうじゃない…―。
『―……』
なんで黙るの!?