薬指~未来への誓い~

でもね



覚えてるの………。





“そんなものは過去を美化した妄想だ”と



誰に笑われても



誰に見下されても



構わないんだよ。





それでも

今の私が

胸を張って言える事が1つだけあるの。


“私の心は覚えてる”







“あの日”



胸を張って



真っ直ぐ瞳を見つめて



心の全てで



薬指に誓った



“あなたへの永遠の愛”







あの日誓った“永遠”は一度見失ってしまったけど



まだ心の中に小さな小さな灯火が残っていた……。




フゥッと息を吹きかければ今にも消えてしまいそうだったけど



今は大切に大切にその小さな灯火を信じたい。



どんな強い風が吹いても、私が身を挺して守るから



いつか大きな大きな光になる日まで…―――






だから………







待っていてくれませんか??





“私を信じてください”

…なんて、言えやしないから






『私を待っていてくれませんか??』



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