薬指~未来への誓い~
『いつまでも“悲劇のヒロイン”の私を…待っていてくれませんか??』
涙が溢れる。
気がつけば空は暗くなっていた。
街頭がついて青白く光る道端で向き合いながら
涙を流してる女を見て、きっと周りの人は不審がってるんだろうな……。。
繋いだ掌が温かくて
その温もりが私には
全てだったから…
こんな所でも心のままに伝えたかったんだもん。
『…泣くなよ』
一部始終黙ったまま聞いていてくれた真吾は優しく微笑んで指で私の涙を拭った。
『…だってっ』
まるで駄々をこねて困らせてる子供だ。
『帰ろっか』
私の頭を撫でて
その手を差し出される。
『……ヤダァ』
首を横に振っちゃった。
だってぇ…
聞いてないもん。
真吾の返事、聞いてないもん……。