薬指~未来への誓い~
そして…私たちは真吾の友人席へ。
そこには毅の隣に悠然と由樹が座っていた。
私たちはキャンドルを伸ばす。
『おめでと~ございまぁ~す』
先に言葉を発したのは由樹の方。
笑顔なわけでもなく、感情がこもった言葉だったわけでもない。
由樹の瞳は真っ直ぐ私と真吾を見つめていた。
相手にしない。
そう、私はこんな由樹に対してムキになるほど落ちぶれるつもりはない。
目の前にいた由樹のその姿を見て、
所詮負け犬の遠吠えなんだとさっきまでの苛立ちや不安は消え失せ、呆れ果てた。
『呆(あわ)れだね』
私はポツリと一言そう呟き、その席を離れた。
その時はまだ由樹がなぜここにいたのかなんて知らなかった…というより、もう知りたいとも思わなかった。
だってそうでしょう。
ただ私は…両親や友人や彩に見守られて、真吾と共に生きてゆくの。
由樹なんて関係ない!!
もう一度、前を向いて明るい未来へと歩いてゆける…
この時は
まだそう信じれていたんだ。
そこには毅の隣に悠然と由樹が座っていた。
私たちはキャンドルを伸ばす。
『おめでと~ございまぁ~す』
先に言葉を発したのは由樹の方。
笑顔なわけでもなく、感情がこもった言葉だったわけでもない。
由樹の瞳は真っ直ぐ私と真吾を見つめていた。
相手にしない。
そう、私はこんな由樹に対してムキになるほど落ちぶれるつもりはない。
目の前にいた由樹のその姿を見て、
所詮負け犬の遠吠えなんだとさっきまでの苛立ちや不安は消え失せ、呆れ果てた。
『呆(あわ)れだね』
私はポツリと一言そう呟き、その席を離れた。
その時はまだ由樹がなぜここにいたのかなんて知らなかった…というより、もう知りたいとも思わなかった。
だってそうでしょう。
ただ私は…両親や友人や彩に見守られて、真吾と共に生きてゆくの。
由樹なんて関係ない!!
もう一度、前を向いて明るい未来へと歩いてゆける…
この時は
まだそう信じれていたんだ。