夜の雨の香りと貴方。
「あ、そうだ。
名前教えて?」
コロコロ話題が変わりすぎて若干ついていけません。
「雨音(あまね)です。」
「へぇ。可愛いね。」
可愛いって!
「な、ななな何言ってるんですか!チャラい!」
「えー、チャラいとか初めて言われたわ。
俺はコウ。
よろしく、雨音。」
「……はい。」
宇宙人改めコウさんはどこか独特なオーラを持っている。
今日初めて会ったとは思えないぐらい親しい態度。
人懐っこいのかな。
私とは180度真逆な性格。
「さて、俺もお風呂。」
白いシャツとネクタイ姿のコウさんが髪をかき上げて部屋から出て行く。
はぁ、よかった。本当に何もしない。
「あ、終わったらおにぎり食べるからね。寝ないで上着て待ってるんだよ。」
ひょっこり戻ってきたかと思うと、そう言い残し微笑んで再び出て行った。
なんてこと。
そういえば私下着じゃん。
誰も居ない薄暗い部屋で一人赤面した。