夜の雨の香りと貴方。
制服のブレザーのポケットから携帯が飛び出した。
「ぬあああっ!!!」
慌てて足を引き返して拾いに行く。
生憎防水携帯ではない。
その上、ものすごい衝撃。
そして。
もうダメだな、と悟ってしゃがみこんだ瞬間。
━━━━バッシャーーンッ
時速何キロなのか知らないけど逮捕レベルにスピードを出した車がやって来て、
大きな水溜まりにタイヤを踏み入れた際に、
私に雨水をお見舞いした。
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