狼少女と王子様



はぁー。


怒りが呆れに変わった頃

クラスの大半が次の授業の体育に行っていた


ふと茜に目をやると様子がおかしい



海が出て行った後


ずっと体を支えているのだが

いつもより体が冷たい


しかも激しく肩が上下している



今まで泣いてると思っていたが

違うらしい



声を潜めてみると

ハァハァと茜の異様な呼吸音が聞こえた


過呼吸?



顔を見てみると

真っ青で苦しそうにしていた



こんな茜見たことない

とりあえず、保健室に・・・




私は周りを見るけど、私達以外誰も居ない



「茜?」


呼吸が急に落ち着いたと思ったら

今度は段々息をしなくなって・・・




「茜? 茜!!」


何度呼んでも返事は無くて

もう何がなんだか分からなくなった


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