狼少女と王子様



頭の中が真っ白になってその場から動けない


ど、どうしよう。えっと、・・・。



ガラッ。


いきなり教室のドアが開く。



「鉑さん?」


後ろを振り返ると、伊純と水城君が

私を不思議そうに見ていた




「あ、あの、茜が・・・」


上手く言えたか分からないけど、伝わって!


水城くんは心配そうに私の顔を覗き込む。




「橋本さんがどうかしたの?」

「茜が息をしなくなちゃったの!私のせいだ。」



そう叫ぶと一瞬目を見開いたけど

すぐに私が混乱していることに気がついてくれた。



「薫、鉑の方お願い。俺、橋本保健室に運ぶから」

「分かった。」



それから水城君は混乱している私を

一生懸命に落ちつかせてくれ


伊純は茜を保健室に運んでいった。



< 17 / 100 >

この作品をシェア

pagetop