狼少女と王子様



誰か来た?



誰だろうとカーテンを開けると

急に視界が埋め尽くされる




「ほぇっ。」


いきなりの事に変な声が出た




「あかねーー。」



泣きながら抱きついている少女が

凜だと声で分かった





「どうして?」


「何が?」


こっちが聞いているのに

疑問系で返ってきたよ





「どうしてここに凜がいるの?会議は?」



無視ですか?


ひどいなーー。




凜から体を退かし、顔の前で手を振ってみる



反応なし・・・・


あ、みるみる顔が怖くなって。




「バカーー!!」



何故か凜に叫ばれました。


はい。




凜は怖い顔から今度は顔を真っ赤にして

ぽろぽろと大きな雫を流す




「凜?」


「すっごく心配・・した・・・んだから。」



途切れ途切れに凜が話す事が

何の事だか分からずに首を傾げる



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