狼少女と王子様



「海を抑えられなかったのは

私せいだよ?


それに海は私の婚約者なんだよ?」




婚約者。




そう言ってしまったことに

凛は口を手で覆った





「ごめん。」



しゅんとしてる凛を見て

思わずクスッっと笑いがもれた




「別に良いって、

それにあれは昔のことだから・・・。」




「本当に?」

「うん。」



「絶対?」

「うん・・・。」




あなたはどんだけ心配性なんですか!!




「本当だからね。」


「分かった・・。で、でもぉーー。」





このあとも結局散々問い埋められて

今日一日のことを忘れるくらい笑った



心が穏やかに波打っていく


空気が軽い


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