狼少女と王子様



ガラッ。



保健室のドアが急に開かれ

凛とそちらに目を向ける





「は、橋本は?目覚ましたか?」



げっ。


伊純渓





何処かから走って来たのか

ドアに寄りかかり


ゼェーハーっと息を切らして

こちらを見て来た




何でこっち見んの?


しかも、なんであいつが此処に来るわけ?





ふとカーテンの向こうの影が動く




そういえば、凛が来た時に

凛の他に影が1つあったような





誰だろ?




「橋本さんなら目覚ましたよ。


心配性だな、渓。

そんなに慌てて。」




「うるせーよ。



あんな場面見たんだから

そりゃ心配になるだろ。


お前はならなかったのかよ!!薫。」




薫?


・・・・。




あ、今日凛が言ってた水城薫か!!


なんで凛といたんだろう



てか、なんで二人ともいるんだよーー?


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