狼少女と王子様
とても気まずい
何か話さなければ
「凛なんでアイツがいるわけ?」
アイツがここにいることも
心配される理由も全然分からない
凛は平然とした顔で
「なんでって
茜を保健室に運んでくれたの渓だもの。」
さらっと爆弾を落とした
「はああああああああ!?」
アイツに
私が運ばれた!?
ありえない!
アリエナイ!!
ア・リ・エ・ナ・イ!!!
「そんなに俺に運ばれるのが嫌かよっ。」
私が叫んだからか
とてつもなく不服そうな顔で
聞いてくる伊純
「当たり前でしょっ。
誰が好きで大嫌いなアンタに
運ばれなくちゃいけないわけ?」
さっきまで治まっていた頭痛が
急に私を襲った
さすがに起きたばかりで
大声出すものではないね