狼少女と王子様
「分かればいいけど、
どうして伊純が葵のこと」
可笑しいでしょ
いきなり伊純が葵事を聞くなんて
「ちょっと来い」
えっ
腕をいきなり掴まれ
教室から東棟の空き教室に
連れ込まれる
ガチャッ
鍵をかけるような音がして
背筋が伸びた
何するつもり?
ここは教室から一番遠い東棟の一階
私たちの教室は西棟の四階
日が当たらない所にある為
人が滅多に入らない
さすがにこんな所に連れて来られて
気分のいい人なんていない
「ちょっとなんなの。
こんな所に連れてきて。」
伊純から返事は返ってこなかった
言葉では・・・。
えっ?
少しばかりパニック状態
だって伊純が私を抱きしめてるから