狼少女と王子様



「なんか言ったかな?

茜さん。」  


恐っ。



微笑んでるけど目が笑ってない


オーラはまるで鬼のよう




「なにもっ。

それより、伊純の事どうしよう。」



そうだよ、肝心な事忘れてた




私、渓に告白されて・・・・。


思い出しただけで体が熱くなる




「茜はさ、伊純の事嫌いなの?」



嫌い。



だって男だし

海の兄だし




だけど、心が揺れそうになったのも事実




「分かんない。男はみんな嫌い。


だけど、伊純は昔仲良かったし

昔の私の事知ってるから。」



伊純がまだ私の事好きだったなんて

思う訳ないから


頭のなかぐちゃぐちゃ




「そう。


だったらまず昔みたいに

伊純と接してみれば?」


「なっ///。」



む、昔みたい!?


絶対恥ずかしくて死ねる


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