狼少女と王子様
渓〜side〜
「何やってるんだ俺は。」
1人屋上の柵に寄りかかって座る
ヤバいな、茜を泣かしてしまった
茜を笑わせたくて
いつも傍に居たのに
茜が海のこと好きだって分かった時
俺は嫉妬して茜に酷い事言ってた
きっと茜は酷い事言った俺なんか
嫌いになってると思って
何度も茜を忘れようとした。
でも、日が経つごとに
茜への想いは募っていった
それから馬鹿みたいに
茜を探した
どうしても気持ちを伝えたくて
だけど、茜は宮崎に転校していた。
どれだけあの日のこと後悔したことか
「情けない。」
はぁ。
ため息をつきながら立ち上がり教室に戻る
「嘘っ。あの時の男の子が水城くんだったなんて。」
教室に行く途中にある空き教室