狼少女と王子様
「茜、大丈夫?
顔真っ赤。風邪?」
海のおでこと私のおでこがくっつく
海のドアップ
恥ずかしくて
なんか渓に見えて
「嫌っ。」
無意識に海を突き飛ばす
あっ
私・・・・・。
胸がギュッと苦しくなる
「茜?」
優しいけど少し寂しそうな顔
私また海を傷つけて
最低だ
「ごめん。私帰る。」
「茜!!」
海の顔が見れず俯きながら
教室まで走る
苦しいっ
痛いっ
全速力で教室から鞄を取って家に帰り
自分の部屋に入るなりベッドに飛び込む
罪悪感が私を襲う
海の寂しそうな顔が頭に浮かんで涙がでた
「私どうしよう。最低だ。」
私はその言葉を最後に眠りについた