一夏の思い出。
夜、寝ようとした、あたしの部屋に夢汰は入ってきた。
「あのさ、萌依。
一瞬に寝ねぇ?」
その時の夢汰の顔にはいつものアヤシさがなく、ただただ悲しそうだった。
「あたし…。今日はシないよ?」
あたしが恐る恐る言うと夢汰からは、
「うん。わかっとる。」
と意外な返事が返ってきたからあたしはビックリした。けど嬉しかったので一緒に寝ることにした。
真夏日で暑かったけど、あたしと夢汰は寄り添って寝た。
あたしがギュッと抱きしめると、夢汰は泣いていたんだ。
ねぇ、夢汰。
あたしにはアンタが何を考え、何に泣いているのかわからない。だからあたしだけを頼って?
あたしはいつでも、
アンタの見方だから。。
そんな事を思いながら、
あたしは眠りについた。
ずっとずっと、この時が続きますように────…。