一夏の思い出。
「ねぇ、夢汰。
セックスしよ?」
あたしから誘ったのは、
初めてだった。
「それでね、ゴムはいらない。
あたし、夢汰の子供と生きてくから。」
「お前!何バカな事言ってんねん!」
あたしは初めて夢汰に怒られた。そしてあたしの目には涙があふれてくる。
「じゃあ、死なないでよ!あたしを惚れさせるだけ惚れさせといて、卑怯じゃない!
お願…い、だか…ら。」
もう何も考えられなかった。
ただ君が好きだったんだ。
あたしは抱かれている間、ずっと泣いていた。
そして、夢汰も泣いていた。
泣かないで夢汰。
あたしがついてるよ。
君は1人じゃないよ。
「萌依ッ!好きやッ!
愛しとる。。」
最後に君に伝えるよ。
一度しか言わないから、
「あたしもッ
愛してる。」
────────……。