一夏の思い出。
あたしが夢汰の家に着くと、
夢汰がとんでもない事をいい出した。
「あ!そうそう、
ウチも今日から1週間、親おらんからな!」
あたしは、それを聞いた瞬間、
寒気がした。
「えぇ!なんで!?」
あたしは泣きそうな声で言った。
「なんか俺んちの親と、萌依んちの父ちゃんとで旅行行ったらしいよ!」
「……最悪。
パパめぇ〜、騙したなあ!!」
「まあ!いいやん、1週間、存分に楽しもうや!」
そう言って夢汰は、
あたしのお尻を舐め回すように撫でてきた。
「やぁッ…夢汰ぁ」
あたしは思わず変な声を出してしまった。
「なぁ。萌依…、俺らもう高1やで。もうシてもいいんやないかな。ダメか?」
そう言った時の夢汰の不安げな顔がカワイくてあたしは、
「……ゃさしくシてくれるなら、 ……。ぃぃょ。」
小さい声でそう言った。
その瞬間、夢汰の表情が急変した。
「萌依!今の言葉、忘れるなよ!」
そう言った夢汰と一緒にあたしは、夢汰の部屋に入った。