Blood smell 2
拷問室にでも
連れて行かれるのかと思っていた私は
予想外の言葉に顔を上げた


「陛下と教皇?」

混血と純血のヴァンパイア
その全てを取り仕切る
純血のヴァンパイア…

皇帝として絶対的な力で
秩序を守る
こっとも高貴な種族の長…


そして
その皇帝と同じ権力を持つ
教皇…


どうして…

そんな二人が
私に…?



それとも
大罪を犯した私は
見せしめとして
最高権力者に嬲り殺されるのか…



「早く来い!」


いつの間にか
拘束も足かせも取れていた


「下手な真似をすれば
すぐさまお前を血に飢えた下級兵士に
与えるからな?」


絶対的な力を見せつけるダン

もともと
逃げる気などなかった私は
無視して彼についていく
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