魔法学園ユートピア
「シショーも大変?」

「クリスか。

お前には何かあったのか?」

「いいえ。

そもそも、今回の件はボスと私が中心。

ボスはおそらく社会的な抹殺。

私は事実上の死を…」


「つまり、お前らに何か仕掛けることは無い、か。


なぁ、その狼男を使ってるローマだかって魔法使いなのか?」

「いえ。

そもそも、宗教のほとんどは魔法を嫌ってます。


神の奇跡と言われる行為は魔法により普通の人間もできます。

水をワインに変えたり、石をパンに変えるのも。」

「魔女狩りも異教徒ってのがあったな。」

「はい。

だから、相手はボスと私の力を削ぐために…


もし、敵が何かを仕掛けるなら、シショーです!

だから、気を付けてください。」

「ああ。」

「ところで、先ほどのお二人とは何を?」

「多分、あいつらにも何か仕掛けられた。

が、あいつらはそれを一蹴した。」

「シショーはそれで困ってる?」

「ああ。

まったくもって、言いなりにならない奴ってのは面倒だ。」


「…?

シショー、何か嬉しそう。


シショーは言いなりになる女性が好きなんですか?」


「…まぁ、場合によるけど、言いなりになる女は面白くない。」

「シショーはどんな女性が好きなんですか?」


「…。

そうだな。

俺と対等に向き合える奴…かな。」


「…対等に?

では、私は今からシショーをお前って呼びます。」

「呼んだら…間違いなくお前を無視する。」


「シショーはやっぱり、シショーです。」
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