lastlove..


恐怖心で
いっぱいだった私に
安心感がうまれる。


「…大丈夫か?」

優しい声…

その人は
ゆっくり支えてくれて
暖かい日の当たる中庭へ
連れて行ってくれた。


私は涙が溢れた。

こんな入学初日に
危ない目に合うなんて
思ってもいなかった…


その人は頭を
優しく撫でてくれた。


私が
泣き止むまでずっと…







「…あ…の…助けてくれて…
ありがとう…ございます…」

良く見たらかっこいい…
めちゃくちゃいけめん。

「…あぁ?当たり前だ!」

ちょっと顔赤いような…。
気のせいかな…?


「…つーかお前、
知らない奴にノコノコと
ついてってんじゃねーよ」

さっきと全然違う態度。
…ムッカーー!

「…なッ…!あたしは
ついて行きたくて
ついて行ったんじゃ…」


「じゃあお前はバカか?」


…カッチーーン!
いくら
助けてくれたからって
そーゆう態度って
ないでしょっっ!


「なッ…えッ…!あ!
バカじゃないもんッ!」


あたしはそう言って
言い逃げした…。


…もっとちゃんと
ありがとうって
言いたかったな。


そう言えば名前!
名前聞くの忘れた~…(泣)


だけど私は
それどころじゃなかった。


ヤバい!
あと五分で受付
終わっちゃう…!


私は急いで走った。


大切なものを落としたのも
気づかずに…


< 9 / 17 >

この作品をシェア

pagetop