マイ・シュガーランド
「紅茶、やっぱり俺がいれるから座って待ってて?」
大丈夫です、という意思表示で頭を大きく横に振る。
「・・サクラさん・・・」
溢れ出して止まることのない涙で視界が滲む。
柘植さんはカチャ…と音を立てて、紅茶をいれ始めた。
「サクラさん、砂糖たっぷりでしょ?」
視界がボヤけて見えないけれど、柘植さんの優しい笑顔が思い浮かぶ。
喉に何かが詰まった感じで声が出ず、コクンと小さく頷いた。
「サクラさんって見るからに甘いの好きそう。
・・あ!
身体が、とかじゃないからね。
雰囲気が、ね!」
少し焦る柘植さん。
「――――ふふっ」
あ、こんな涙流してるのに笑っちゃった…