マイ・シュガーランド




コンコン…



「ど―ぞ―」




ゆっくりお風呂に入ったため、少し逆上せてしまい眠気が襲ってきていた。


まだ日付が変わる前の時間帯だったけれど、柘植さんの部屋へお邪魔することにした。



・・・ケド、ノックしたものの緊張してドアが開けられない…!





―――カチャッ


「なに立ち尽くしてるの?
入っておいで。」



「・・し、失礼、します…」




ドキドキしながら柘植さんの部屋へ入る。




10畳ほどの部屋にはダブルベットとパソコン、テレビが置かれていて、その周りには本やDVD、CDなどがたくさん並べられていた。



他の部屋に比べて生活感があり、柘植さんはこの広いマンションの中で、ほとんどをここで過ごしているんだろうと想像させた。






「キョロキョロし過ぎだよ。」



グレーのスウェットを着た柘植さんが、挙動不審な私の顔を覗きこんできた。



「…うん!
その服、やっぱりなっちゃんにすごく似合うね!」




覗きこまれたまま満面の笑みで柘植さんは言った。




モコモコ素材の淡いピンクのロングワンピース。


お揃いのカーディガンもあって、凄く可愛い。



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