マイ・シュガーランド
7
コンコン…
「ど―ぞ―」
ゆっくりお風呂に入ったため、少し逆上せてしまい眠気が襲ってきていた。
まだ日付が変わる前の時間帯だったけれど、柘植さんの部屋へお邪魔することにした。
・・・ケド、ノックしたものの緊張してドアが開けられない…!
―――カチャッ
「なに立ち尽くしてるの?
入っておいで。」
「・・し、失礼、します…」
ドキドキしながら柘植さんの部屋へ入る。
10畳ほどの部屋にはダブルベットとパソコン、テレビが置かれていて、その周りには本やDVD、CDなどがたくさん並べられていた。
他の部屋に比べて生活感があり、柘植さんはこの広いマンションの中で、ほとんどをここで過ごしているんだろうと想像させた。
「キョロキョロし過ぎだよ。」
グレーのスウェットを着た柘植さんが、挙動不審な私の顔を覗きこんできた。
「…うん!
その服、やっぱりなっちゃんにすごく似合うね!」
覗きこまれたまま満面の笑みで柘植さんは言った。
モコモコ素材の淡いピンクのロングワンピース。
お揃いのカーディガンもあって、凄く可愛い。