マイ・シュガーランド
8
次の日、目を覚ますと柘植さんの姿はなかった。
時計を見るとは6時20分。
もう少し早く起きれたら、見送りできたのにな…
少し残念に思いながらリビングへ向う。
テーブルの上には1枚の紙とカードキー、白い封筒が置かれていた。
『おはよう。
今夜は帰れそうにないから、よろしく。
買い物、好きにしていいからね。
戸締まりはしっかりと。』
急いでいたのだろう、かなりの走り書きだった。
1番下には携帯番号とアドレスが書かれていた。
「・・・あ。」
携帯、置いてきちゃった。
ハァ、と溜め息をつきながら白い封筒を覗くと、予想を遥かに越えた札束が入っていた。
・・・こんな札束みたことないし。