初恋は幼なじみ


「タカ君、帰ろっか?」



「そうだな、帰るか」




杏香と一緒に帰るとかいつぶりだ?



中1ん時以来じゃね?




「タカ君と帰るの久しぶりだね!!」



「たしかにな。最後って3年くらい前じゃね?」



「そうだね、そのくらいだね」



にっこり笑う杏香に胸があったかくなった


杏香の好きな人って誰なんだ?


俺は何が何でも杏香を譲らねぇからな!!






「なぁ、杏香?」



「ん?何、タカ君?」



もう高校生なんだからタカ君より呼び捨てがいい


「明日から俺のこと貴裕って呼べ」



「なんで…?」



「俺がその方がいいから」



「そっか…そうだよね…高校生にまでなってタカ君じゃヤダよね…ごめん、気付けなくて…」



ヤバイ、泣かせた…?


「別に嫌ってわけじゃねぇよ。まぁ、ちょっとハズいけど…ただ杏香にそうやって呼んでもらいてぇだけ…//」



杏香に貴裕って呼んでもらいたい…



タカ君じゃいつまでも子供の時と変わらないような気がして嫌なんだ…



俺は幼なじみから彼氏になりたい



「た、たか…ひろ…//」



杏香、真っ赤じゃねぇか…


「もう一回」



「たかひろ…」



「明日からそうやって呼べよ?」



「うん…//」





少しでも杏香に近付かねぇとな…




杏香…


俺を見てくれ…

俺だけを見てくれ…


他の男なんて見んなよ…?



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