白銀の翼~白銀の彫刻と金の瞳の乙女~
「ファリナ、頼む」

本当によろしいのですか?

お兄様…お義姉様も…」

「これしか方法はないんだ

頼む」

クロンの妹、ファラリナが

心配そうに瞳を見つめた。

「この子を…人がい渡せば

いいのですね?」

「ああ…手放すのは整ってい

る。この子は…リセアナは

この国の奴隷になれる。

外国に飛ばされることはない」

「こんなにも…お姉義様似なの

に…奴隷だなんて…」

「やめて!」

シロアナは叫んだ。

会話を聞かないように。

けれど凛と皇女のように顔を

あげた。

まだ小さな赤子。けれどその瞳

は淡く金に見える。
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