白銀の翼~白銀の彫刻と金の瞳の乙女~
1、奴隷と鳥
しゃらん、がしゃんと両腕

の鎖がうるさく鳴る。

それに構わずリセラは

進んだ。

裸足で歩くリセラは肩を怒

らせ、唇を噛み締めた。

(あの、クソ親父!!ふざけん

じゃないわよっ)

長い黒髪を乱暴にかきあげ

リセラは目的の場所へと

たどり着く。

目の前には…川。大河が

目の前にどんと横たわって

いる。

リセラは片手に持った木製

のバケツを握りしめた。

奴隷であるリセラの仕事は、

薪拾いと水汲み。

労働なんて男の仕事だ。

なのに、何故か本日は男の

労働仕事にあたる、用水路

の水確保だった。

しかも小さいおけ一つで。

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