秋月紀行
『警察には行きましたか?』
「はい。両親は誰かのイタズラだろうって言うんです。
でも私にはどうも気味が悪くて。両親に内緒で警察に行きました」
『それで警察は?』
「…両親と同じように、イタズラだろうって。
警察は相手にしてくれないような感じがしたので、学校でここの噂を聞いて、それでお願いしようと・・・」
『秋斗、どう思う?』
『その紙は毎日どうやって届くんだい?』
今度は秋斗が彼女に聞いた。
「毎日決まった時刻に電話にFAXで来るんです」
『…イタズラにしては、手が込み過ぎてる。捜査してみる価値はありそうだな。』
秋斗が少し考えた後に言うと、彼女は嬉しそうな顔をした。
こうしておおよそ1ヶ月ぶりの仕事が始まった。