ヒロインになれない
二人の絆



彼に連れられ…着いた先は、応接室…そこには誰もいない…どうして?こんな立派な部屋?


「…この学校は叔父の学校だ。俺はどこの部屋も自由に使える。」


私の疑問をすらすら口にする紫輝さん…どうしてわかったのかしら?


やっぱり………


「自分の考えてることがわかる、以心伝心なんて口にすんなよ?断じて違う。」

「…………」


紫輝さんは、また冷たく言い放った。言葉は力…はすごい。紫輝さんの言葉は…全て私に冷たく突き刺さる……。

痛い…つらい……

だけど、そんなのは全て覚悟していた……


だって、私は………


「…私はあなたが好きです。何を言われても帰りません、引き下がりません…だけど…これだけは誓います。」

「なに?」

「私は、絶対にお金で…家の力であなたを手に入れようとはしません。」


絶対に……それだけはしたくない…だって、私は本当に……


「あなたが好きだから。心は…お金では買えないでしょ?…心を手に入れるのは…心だけです。だから…私は…」

「あんたが…もっと嫌な奴ならよかったのに…」

「紫輝さん?」

「俺は…………」


辛そうな紫輝さん。


紫輝さんは……少しずつ……話しはじめた。




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