あの気持ちをもう一度
暇だから放課後に拓也と2人で駅前にきて適当に見ていた。
瞬矢はデートとか言って綾瀬と帰っていった。
「男2人って色気ねーな」
拓也が寂しそうに言う。
「色気あってもキモいけどな」
「そういう意味じゃねーだろ!」
「わかってるわ。冗談だよ」
冗談の通じねーやつ。
「声でもかけようぜ!」 ナンパする気満々だな。
「めんどくせー」
正直ナンパとかはめんどくさい。
女なんかほっとけば勝手に寄ってくる。
「はぁ?」
逆にこいつは声かけたりしていつでも女に囲まれてる。
「あの~今暇ですかぁ?」
いきなり聞こえてきた女の声に拓也が素早く振り返る。
そこにはそこそこの女が2人いた。
「暇だよ♪」
拓也は急に機嫌よくなってちょっとウザイ。
「じゃあじゃあ、一緒に遊びませんかぁ?」
上目遣い半端ない女だな。
そんなこと思いながら適当に周りを見ていると、そこには知ってる顔がいた。
見たくないというか、なんかただあまりにも目につけたくない光景だったんだ。