あの気持ちをもう一度
「じゃあ聞いてみる」
俺はケータイで愛歌に電話して家にいるか確かめる。
「もしもし?なぁに?」
ケータイ越しに聞こえてくる柔らかい声。
俺はこの声が好きだ。
「今、家にいる?」
「いるよ~。暇だから雑誌読んでるよ!」
家にいるなんて珍しい。
「今から行って平気か?瞬矢も」
「いいよ!待ってるね♪」
ちょっと高くなった声。 愛歌は家にいるのが嫌いだからだれかがくるのが嬉しいんだ。