家政夫さんが過保護すぎます。
2 お弁当パワー
「起きろっ!」
パシンッ
大きな声と頭の衝撃に、私は目を覚ました。
目の前には礼の顔。
「酒飲んで夜更かししたあげく、寝坊なんて最悪だからな。仕方ねえから起こしてやる」
「なんで家政夫のあんたの方が偉そうなのよ…ん?」
私はスンと鼻で部屋に漂う空気を吸った。
「いい匂い」
「俺は家政夫だからな。お前の面倒はちゃんと見るぜ?」
「ご飯…作ってくれたの?」
「まあな」
そう言って礼はリビングへと進んでいった。