家政夫さんが過保護すぎます。

『礼君の作るご飯、美味しいでしょ?』



「え?食べたことあるの?」



『ええ。もちろん』



「そうなんだ」



『……桃子…礼君ね』



お母さんが少し間をあけて、言葉を続けた。



『高校生の頃家族を亡くしてね、ずっと一人ぼっちだったの。

だから家政夫の話は、桃子のことが心配だったってこともあるけれど、礼君の為でもあったの』



「え……?」



『ごめんね、急に。ビックリした?』



お母さんが私に申し訳なさそうに、謝った。



< 37 / 103 >

この作品をシェア

pagetop