家政夫さんが過保護すぎます。
「うん、少し」
『そう…だからね、桃子が一緒にいてくれるだけでも、礼君にとっては嬉しいことだと思うの』
「……うん。分かった」
『それじゃあ、そういうことだから。礼君にもよろしく伝えておいてね』
「うん。心配してくれてありがとう」
心配してくれてありがとう
そんな言葉を伝える相手、礼にはいなかったんだ。
そう思ったら、私はいつの間にか礼の隣に駆け寄ってて。
礼の袖を掴んでて。
礼を見上げて、礼のあのとき潤んでいた目をじっと見つめていた。