雪・時々晴れ
彼の家へ行く道が二通りあるのは解っていたけど、前は帰り道だった為、今日向かっている先が彼の家方面だと気付くのに時間が掛かった。
「あれ?この道前に送ってもらった時の道かぁ…」
「今頃気付いたの?」
「へへ遅いよね」
「なー」
だけど彼の家へは向かわず、少し通り過ぎた村上市という鮭で有名なところに連れて行ってくれた。
公園や鮭の記念館がある場所で、たいして見る場所もないのだけれど、《私達デートしてます!》という雰囲気が私を幸せにさせた。
「この店、好きなん俺」
お昼に連れて行ってもらったのは焼きそばの専門店だった。
「焼きそばしかないの?」
「焼きそばの大か中か小と、あとスープと飯くらいかな」
「へ~めずらしいね」
その焼きそばは生の中華そばを豚肉とキャベツで炒めて軽く塩をふったもので、後はお客さんの好みでソースと胡椒がテーブルに置いてあるだけだった。
恐る恐るソースをかけて食べてみた。
「これ…めっちゃ旨いねんけど!」
「だろ?」
「スープもめっちゃ旨いねんけど!」
「だろー?」
彼とは食べ物の好みが合うのか、新潟の飯屋が旨いのか、万人が旨いと思うのかは解らなかったけれどハズレた事がない事に尊敬した。
しかし相変わらず食事中は無口だった。
(こうゆう所は私のうちとは違うよなぁ…うちが変なんかな?)
いつか質問しようと思った。今日はまだ聞かないでいよう。
「あれ?この道前に送ってもらった時の道かぁ…」
「今頃気付いたの?」
「へへ遅いよね」
「なー」
だけど彼の家へは向かわず、少し通り過ぎた村上市という鮭で有名なところに連れて行ってくれた。
公園や鮭の記念館がある場所で、たいして見る場所もないのだけれど、《私達デートしてます!》という雰囲気が私を幸せにさせた。
「この店、好きなん俺」
お昼に連れて行ってもらったのは焼きそばの専門店だった。
「焼きそばしかないの?」
「焼きそばの大か中か小と、あとスープと飯くらいかな」
「へ~めずらしいね」
その焼きそばは生の中華そばを豚肉とキャベツで炒めて軽く塩をふったもので、後はお客さんの好みでソースと胡椒がテーブルに置いてあるだけだった。
恐る恐るソースをかけて食べてみた。
「これ…めっちゃ旨いねんけど!」
「だろ?」
「スープもめっちゃ旨いねんけど!」
「だろー?」
彼とは食べ物の好みが合うのか、新潟の飯屋が旨いのか、万人が旨いと思うのかは解らなかったけれどハズレた事がない事に尊敬した。
しかし相変わらず食事中は無口だった。
(こうゆう所は私のうちとは違うよなぁ…うちが変なんかな?)
いつか質問しようと思った。今日はまだ聞かないでいよう。