雪・時々晴れ
「さっきさぁー寂しいって言ってたじゃん?」


「うん」


「俺、付き合う日とか直ぐ思い出せる日にしたいんさ」


「うん………」


「だから…別に付き合うの嫌なんじゃなくて、付き合う日考えてたんさ」


「そうなん?!」


彼は少し照れながら


「ほら、サザンの曲でさ~〔2月26日にはささやかな~二人の絆~♪〕ってやつ有るじゃん?」


「うんうん!」


「あれにしようかな~って思ったけど、俺等二人の記念日だから二人の誕生日を足した日にしたいなって思ってさ」


「………そ~なんや……」


「だからしょーたろうが2月16日で俺が1月3日だから足したら3月19日。その日に付き合うことにしたいんさ」


「うん。うん。解った」


嬉しくて泣きそうで唇をかみ締めた。


「嬉しい?」


「うん!めっちゃ」


「だから待っててねって言ったんさ、さっき」


「うん」


「俺ってロマンチック~」


「はは。自分を褒めるの得意だよね」


「だって誰も褒めてくれないもん」


「アハハ…」


プレゼントなんかよりよっぽど嬉しかった。


今日のために私が喜ぶように考えてくれていたのかは解らなかった。


言い直すと今日言うつもりは無かったけど、私が寂しいって言ったから急遽発表したのかもしれない。


家に帰ってからそのサザンの曲を聴きたくなったけどCDも持っていなければタイトルも解らずモヤっとしたまま眠りに着いた。
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