はるりの
教卓から見て、窓側から2番目の列の一番前、
私の隣のひと――――。
茶…。
茶髪?!
短めの髪が派手な茶色をしていて、
なんかすごい目立つ。
誰だろう。全く見たことのない顔。
でも、ちょっとカッコイイ。
その人は、つまんなそうに無表情で遠くを見ていた。
私はみなみの耳に手をあて、小声で聞いた。
「ねぇ、みなみ。あの人知ってる?
私、知らないんだけど…。」
みなみも小声で答える。
「ウチも。もしかして、転校生なんじゃない?!」
なるほど、転校生だったら納得がいく。
2学年は4クラスあるけど、
男子は1クラス10人しかいないから、
話したことなくても、
全員の顔は大体知ってるはずだもん。
だとしたら、…ええっ?!
私、あの転校生の隣なの?!
あの人の顔、全然ハーフじゃないし
絶対チャラ男っぽい…。
私はそういう人じゃなくて
普通の人の隣が良かったよ…。