華姫

リビングに入れば、新お父さんらしき人と、黒髪茶髪兄弟が。

「あら朔鵺。この方が鬼頭さんよ。鬼頭 礼司さん」
「君が朔鵺ちゃんか。可愛いね」

鬼頭って苗字だから厳ついオッサンだと思ってたけど、鬼頭さん…礼司さんは、爽やかな人だった。

つーか、兄弟、カッコよすぎじゃね?
あ、でも黒髪の方がタイプ。

『初めまして。藤堂 朔鵺と言います』
「初めまして。僕は鬼頭 龍侍。兄になるのかな」

微笑んで挨拶する茶髪は龍兄。
もう一人は?

「………鬼頭 柊侍」

あ、クールなのね。

「柊侍はね、15歳。だから、朔鵺ちゃんと同い年なんだよ」

龍兄………うん。兄貴が教えてくれた。
龍兄なんて呼ぶの、柄じゃないし。

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