華姫

翔太にバイクの弄り方を教え、倉庫の中に入る。

『七猫、パソコンある?』
「ん」

白い薄型のパソコンを手にとる。

「何調べんの?」
『ぃや、私ん家、再婚するからさ…』

ソファに座り、話す。
七猫は私の家庭環境を知ってる。

『兄弟ができたんだけど、母さん曰く族に入ってるっつーんだよね』
「杞陽さんが?」
『うん』

カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ…パシッ

「出た」

あ~、今私、ハッキングしました。プロなんで。真似すんなよ、皆☆


鬼頭 龍侍 17
高校二年生。


鬼頭 柊侍 15
中学三年生。



「情報少ないね」
『怪しい…』
「華姫のハッキングでも無理なんて。そうとう警戒してるね?」
『七猫、任せて良い?』
「うん、任せてよ」
『明日から一緒に住むの。だから、メールして』
「おけ♪」
『よぉっし!!』

パソコンをパタンと閉じ、立ち上がる。

『お前らあぁぁぁぁ!!!!』
「はい!!」

皆に聴こえるように、大音声を張り上げる。

『久しぶりに、走るぞぉぉぉぉ!!』
「いえぇぇぇぇぇい!!!!」

それぞれのバイクに乗り、夜の街に繰り出した。

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