華姫
『ただいまー』
「おかえりなさい」
リビングのドアを開けると、そこには母の姿。
自分が言うのもアレだけど、母は人形みたいに可愛いから、少しビックリする。
「この後の予定は?」
『…特に無し』
「良かった~買い物行ってきて?てか行ってらっしゃい♪」
有無を言わさず買い物行かされた。
だって逆らうと恐いもん。
買い物を終えて家に帰ると、母は上機嫌で言った。
「明日、11時に鬼頭さんが来るって♪」
『誰、鬼頭』
「再婚する方の苗字。だから、貴女は鬼頭 朔鵺になるのよ」
『カッコいいね』
「でしょ?あ、後ね…」
母は爆弾を投下した。
「兄弟が二人、いるんですって」
『は?』
「それで二人は…」
前言撤回。
「族に入ってるんですって」
原爆を投下された。